21.6.10

Half of a yellow sun





今度は英語で、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェのHalf of a Yellow Sunを読み始めました。ナイジェリア出身の女性作家で、以前日本語で「アメリカにいる、きみ」という短編集を読んだことがあります。ナイジェリアは行ったこともないし、全くの未知の世界なので、こういう小説から知識を得られたり、ちょっと旅行したような気分になれることが本の素晴らしさ!!だよね~と思っています。

Half of a Yellow Sunはビアフラ戦争(60年代?)の時代設定なので、登場人物は厳しい時代環境に巻き込まれていく(と思われる)んだけど、ロシアの小説にしても、中国の文化大革命時代の小説にしても、歴史の教科書に載っている出来事の合間に普通の人が生活を営んでいた。そういう人の視点にものすごく興味がある。誰かの伝記とかはあまり惹かれない。どこかの偉い人ではなくて、どこかの普通の人が妙に気になる。ブログとかも有名人のは興味ないけど、全然接点のない場所でこつこつ生活してる人のとかをちょっと読んだりしてしまいます。



この「アメリカにいる。きみ」は短編な上、一度読んだだけなので、細かい内容は覚えていないんだけど、読んでいた時期に関する記憶は鮮明にあります。読書の楽しみ方番外編として、私はこういう記憶や感情も覚えています。この本はアマゾンでオーダーして実家にしばらく置いてあったものを、親に頼んでシドニーまで持って行ってもらっていた。去年シドニーに行った時に初めて手にして、滞在中読んでいた本。本もいろいろ旅して私の手元に来てくれた。シドニーでは10日くらいしかいられなかったけど、ロンドンからの引っ越し荷物をほどいたり、電化製品を探しにデパートにいったり、「新生活」な気分がすごく盛り上がっていた時だから、「アメリカにいる。君」の事を考えると、その気持ちを思い出す。

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7月17日、ついにHalf of a Yellow Sunを読み終わってしまいました。ものすごくはまって読んでいたので、すごくさびしい。本当に心に残る一冊となりました。ビアフラ戦争の話もあり、恋愛・人間模様もあり、最後におおって思う驚きもあったし。ひとりひとりの悲しさの乗り越え方も切ないくらい伝わってくる本でした。

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