6.5.10

オリガ・モリソヴナの反語法


先日誕生日を迎えまして、四半世紀来の友人と、お互いに本をプレゼントしあいました。この四半世紀毎年お互いの誕生日を祝い合っていたようなマメな間柄ではないので、せっかく同じ時間に同じ国にいる時くらいは、何かしましょうかって感じで。しかもブックオフで・・・ 私は彼女が9歳くらいの頃から知っているけど、彼女の人生断片的にしか垣間見てこなかったので、「いったい彼女がどんな本を選んでくれるのか?」非常に興味がありました。選んでくれたのはこれ、米原万理さんの「オリガ・モリソヴナの反語法」。水村美苗さん(私は水村先輩と心の中で呼んでいます)と同じく、私の中では元祖帰国子女の米原万里さん。もちろん「大ヒットだよ!!」と感激。



あの有名な「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」は何度も何度も読んだし、今も手元にあるけど、この「オリガ・モリソヴナの反語法」は恥ずかしながら知りませんでした。でもその分これからまた米原万里さんの小説が読めるなんて、超ラッキー!と思いました。だってこの方はエッセイはたくさん出版されているけれど、小説はこのふたつのみ。そして残念なことにすでに他界してしまったのですから。


ちょうど東京→ロンドン便に乗る前日にもらったので、12時間のフライトが楽しみでしかたありませんでした。舞台はもちろんプラハのソビエト学校。今回は「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」と違ってフィクションみたいだけど、圧倒的なリアリティがあります。内容を詳しくは書きませんが(私の脳みそレベルでは上手に書けないし・・・)私のはまるクレスト新潮社の外国語小説と同じ趣があります。さすが友達、ナイスチョイス!

こんなにも映画を見てるみたいな気にさせてくれる小説を、米原さんは脳みその中で構築して言葉を駆使して表現できるなんて素晴らしいです。私のおススメ「見知らぬ場所」も楽しんでもらえたのでしょうか?そうだといいんだけど・・・

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