デイヴィッド・ベズモ―ズギスの「ナターシャ」を読みました。私の好きな作家Jhumpa Lahiriの本をAmazonでタイプすると、「この本が好きな人は、こんな本も買っています」というリストがだだっと出てくるのですが、ナターシャはその中のひとつでした。なんだか設定がJhumpa Lahiriと似てるな~と思ったら、この二人(他にも何人かの作家をまとめて)移民系作家、と呼ばれているらしいです。名前の通り、著者が移民(Jhumpa Lahiriはインドからアメリカへ、デイヴィッド・ベズモ―ズギスはRigaからカナダへ)というグループわけらしいです。「ナターシャ」は短編ですが、幼少期から成長して青年になるまでの、ところどころを切り取って、時系列に並べてあるので、ある意味長編でもありました。Jhumpa Lahiriと同じだな~と思ったのは、幼少期は移民であることをさほど意識しないんだけど(もちろん変なことはたくさん起こるんだけど)、成長してどんどん社会が広がると共に、移民であることで人との違いに気づき、不便だと思うことも増えてくるようです。そして思春期が終わると移民であることと上手く折り合いをつける術を身につけていく、、、というような感じ。
私も移民だから、よくわかる。確かにふたつの文化の中で大人になるのは意外と面倒なことも多くあります。例えば、学校では常識とされていることが、両親の文化では非常識だったりします。逆パターンもあります。学校に通って現地の子供と混ざって生きていかなければいけない子供にとっては混乱だらけだし、親を傷つけないように隠し事をしたり、色々と気苦労が多いのです。そういうちょっと普通と違う成長期っていうのは、違うものの見方をするわけだから、文学になりやすいのかもしれません。ネタの宝庫というか。
Clapham Commonにあるフレンチカフェのケーキ。イギリスはスコーンとかスポンジ系のケーキ(特にアイシングが上にのっかってるやつ)なんかはどこでも食べれるけど、こういう見た目も繊細でパティシエの技とか腕とかが見えるようなケーキは珍しいです。ピンクのケーキはコーヒーの層とパッションフルーツの層、ライムの層から出来あがってます。もうひとつはパイナップルの味がしました。私はケーキが好きだけど、一口でいいっていう時があります。日本のセットランチとかで、ほんの薄いスライスだけサービスされるくらいのケーキで十分な時があります。だから大きいスライス(イギリスの普通サイズ)が食後なんかに出てくると、一口目はよくても、最後は義務感で食べたりします。でもここのケーキは最後の一口までおいしい~という思いで食べきることができます。今年はここのケーキ25人分サイズでBirthday cakeを作ってもらいました。
Macaron
22 The Pavement, SW4 0HY (020 7498 2636), Clapham Common tube.
ついにBalhamからの引っ越しです。 ロンドンに6年住んでいますが、その間南北東西すべてのエリアに住んでみました。そして結局2007年に南西にあるBalham近辺に新居を購入しました。はじめてイギリスに自分の家を持ちました。でも2年住んで7月後半から賃貸に出すことにしました。家を購入したのも、賃貸に出すのも、シドニーに引っ越す事を前提にプランしたことです。ロンドンのプロパティ・マーケットが一番高いと言われていた2007年前半に購入した物件ですが、ラッキーなことに友達の持ち家だったものを、不動産を通さずに購入しました。いい物件がいい値段で手に入ったと、すごくうれしかったです。購入後、床をフローリングにしたり、壁の塗りなおし、玄関のドアもセキュリティ性の高いものに変えてペンキも塗りました。どんどん自分たちの趣味で家を変えていくのがとても楽しく充実しました。一番の変化はキッチンです。友人は真赤なペンキで壁を塗っていましたが、私たちは真白な壁・床・キッチンユニットで、Working Surfaceだけ濃い茶色の板にしました。
家を持って買い物にも変化がありました。今までは高価な物といえば靴とかバッグとかでときめいていましたが、家を持ってからは「絵」とか「アート」なんかを買う楽しみが増えました。もちろん家具もです。うれしなってクッションなんかも作ってみましたが、ちょっとメルヘン過ぎまたかもしれません。テナントで住んでくれる人は看護師さんカップルらしいので、家の面倒もみてくれそうで期待してます。